大型二輪教習に通うことにした

数年前に普通自動二輪の免許を取ってから、せいぜい数千キロしか乗っていない不熱心なライダーである私が、大型自動二輪の免許を取得するため、また自動車学校へ通うことにした。今乗ってる車両にパワー不足を感じることは全然ない。そりゃ、高速道路を走ると体が痺れるとか横風で吹っ飛んで怖いとか、そういうことはあるけれども、それは多かれ少なかれ大型二輪でも起こることだ。ではなぜ免許を取ることにしたかというと、乗れる車両の選択肢を確保したかったことと、運転技術を少しでも向上して、世の中が許容する最低限を満たせるようにしたい、ということの二点が動機となった。

一点目。どんなものでもそうだけど、この退屈な国にはもうお金がないわということで、縮小する一方の市場へ向けた商品開発なんて金をドブに捨てるようなものである。ましてや品質に異常にうるさいだけで全然金を出さない国民性なんて、相手をするだけ無駄、と思われても仕方のないことだ。必然的に、温情措置として日本国内へ流通していただける国外向けの商品の中から選ぶことしかできなくなるわけである。二輪車の大きな市場はヨーロッパとアジアにあって、前者はもうほとんどが大型二輪である。最近でこそタイ、インドネシア、インドなどへ向け開発された車種が出回るようになり、普通二輪も選択肢が増えつつある。なんなら今乗ってる車両もその恩恵を受けたものだ。一方で、半分の選択肢しか残らないというのでは先細る一方になってしまう。免許で解決できるならした方がいいか、思ったのが理由の一つ目。

二点目。何度も書いてるけど私は運転が下手くそで、インターチェンジやジャンクションでは必ず後ろにピタッとくっつかれるし、田舎道を走っていてもクラクションと共に追い抜かれることも何度かあった。前者はともかく、後者は道を譲ってしまえばいい話なのだが、制限速度前後で走っているのにそうなってしまうというのは、これはつまり私の運転技術に問題があるからだと言わざるを得ない。交通法規を厳密に守れだなんて、教習所ですら教えていない。周囲の流れに合わせた速度で運転しなければならないのである。私が教習所で一番苦手だったのはスラロームで、なんならそれで時限数オーバーした。インターチェンジで速度を落として走ってしまうのも、コーナーやカーブに対する苦手さが影響しているのだろう。公道で練習するわけにも行かないし、クローズドサーキットで練習できる場所があればいいのに……と考えた中で思いついたのが、「大型二輪の教習に通えばスラロームの練習もできるし免許も取れて一石二鳥では!?」というものだった。教習所からしたらいい迷惑だ。いったい何時限オーバーすれば免許が取れるのか、見当もつかない。

一体どうなってしまうのか、目安として伝えられた二、三ヶ月からどれだけ乖離するのか。不安は尽きない。

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