X100VI買えなかった
私は一眼レフを使っていたころから単焦点レンズが好きで、というか最初に触ったのがマニュアルフォーカスの一眼レフ(さすがにAE機構は存在した)だったから、レンズが単焦点なのはごく当たり前のことだった。そんな私が新発売になったX100VIについて限定版、通常版両方の抽選に応募したのは、当然のことだ。けど、どれも外れてしまった。しかし、外れてしまったからいいものの、もし当たってしまったら本当にあの値段を支払っていたのかと思うほど、いい値段のカメラになってしまった。一昔前なら35mmフルサイズセンサを搭載した単焦点レンズ固定カメラが買えただろう。それには人手不足、物不足、インフレーション、様々な理由がある。だからと言って、欲しい人が買えないのはおかしい、日本企業なんだからもっと国内に流通させろ、みたいな意見は全く理解できない。営利企業は最も利潤が大きくなる生産量で、場所と相手を選んで商売をすべきだし、また、そうしなければならない。ただし、実際問題として、そこまで人々が欲しがる機種なのかという疑念は残る。これはスズキ・ジムニーに対する思いに似ている。確かにそれを求める人にとっては素晴らしいものになりうるが、かといって普通の人々のニーズに合致しているとも思えない。まあ、なんにせよ、結局は自分の運やら購買力やら稼ぎのなさを嘆くことしか許されやしないのだ。私は手に入れることができなかったのだから。