“恋文と13歳の女優(アクトレス)”
こんな気持ち悪いことを考えて犯罪にならないのか、失礼に値しないのかと、びくびくしながらこれを書いている。この記事は“恋文と13歳の女優”に関するものだ。
この物語は、まだ幼い少女が(20代の、テレビ業界出身で、Apple WatchとiPhoneを身に着け、スバルのMTセダンに乗っちゃうような)青年男性を好きになるという、単にオッサン読者に都合のいい話としても読めてしまう。だから取り扱いが難しい。でも私にとってこの物語は、生き延びるうえで年齢不相応な力を身につけざるを得なかった子供が自分自身の能力の強大さに振り回される話だし、屈託を抱えた青年が良き職業人であろうともがき苦しんでいる話だし、おにロリ の話だし、ファムファタルの話だし、周囲から取り残された孤独な二人の話だ。そりゃあ、誰だって「身近にいるけど家族じゃないでも信頼できる年上の男性に対して恋なのかそうじゃないのかよくわからない感情を向ける美少女になりたい」でしょ!! ……この作品に対するこんな読解が、果たして正当化されうるだろうか。何より私なんかがこんな醜くてみっともない感情をこの素晴らしい作品へ向けていいのだろうか。人には内心の自由があるとはいうものの、その一方で年齢相応、身分相応の思考というものを身に着けていてしかるべきではないのかね? アラフォーオッサンの私が気持ち悪くても、この作品のことは好きになってください。
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