最近読んだ漫画から
“転生したら乙女ゲーの世界？いえ、魔術を極めるのに忙しいのでそういうのは結構です。”コミカライズここで完結？ 8巻まで続いた作品が！？ と思ったら原作のストック切れぽい。かなしみ。
転生したら乙女ゲーの世界？ いえ、魔術を極めるのに忙しいのでそういうのは結構です。｜カドコミ (コミックウォーカー)
基底現実（つまり私たちが今暮らしている（と思っている）世界のことだ）の知識をうまく活かした作品といえば、他に“サイレント・ウィッチ”が思い浮かぶ。あちらはオカルト知識ならば、こちらは科学知識。原作の本編が完結しているし、番外編もバンバン出ているので安心できる。何より面白い。圧倒的な力を持つ主人公だが、社会性が欠如していることがその力を制約しており、かつそれが物語の進展に伴って乗り越えられていく。非常によくできた作品。おすすめ。
サイレント・ウィッチ 沈黙の魔女の隠しごと｜カドコミ (コミックウォーカー)
主人公の強大な能力を上手く制約している作品といえば“茉莉花官吏伝”も思い浮かぶ。主人公は瞬間記憶能力の持ち主で、しかし作中「楽譜を覚えても琵琶の名手になれるわけではない」と自嘲する通りに、それ単体では何の力にもならない。いやいや、あんた話が進むにつれただ 覚える だけじゃなくそれを活用しまくってんじゃん！ と客観的に振り返ればそう思わなくはないのだが、語りのうまさと、主人公の成長にうまく回収する展開とが相まってそうは感じさせない。素晴らしい。