チープカシオの即席改造

F-91WをはじめとするQW-593ムーブメントを搭載した腕時計の最大の弱点は、暗すぎるLEDライトにあるだろう。この弱点を解消したELバックライト搭載のF-105Wはいつの間にか生産終了、もう手軽には手に入れられない。F-91Wには非純正の改造部品が存在する。光を拡散する板を挿入することで、確かに均一な光をもたらしている。が、しかし、製品自体で一つ、日本までの送料でもう一つ、F-91W本体を買える金額がかかる。それならF-91W本体3つ分の価格で他のモデルを買う方がいい。例えば下記のような。

それでもF-91W(やその仲間たち)がいい? よろしい、ならば流用だ。いともたやすく行われるえげつないやり方で代わりになる部品を手に入れよう。ダイソーにブループラネットというどこかで見たデザインのデジタル腕時計が売られている。ムーブメントに互換性はないらしい。が、外観、機能ともに酷似している。そして、この時計を分解することで、内部から上述のEtsy品のような拡散板を手に入れることができる。あとはEtsyのセラーが用意している動画と同じやり方で、この部品を組み込むことができる。

もちろん、タダでとはいかない。いくつかの制約が存在する。

最も大きいものはF-91WGのような背景が金色の液晶を持つモデルには適用できない というものだ。通常モデルの液晶は裏面が鏡面になっているので干渉は生じない。しかし、ゴールドモデルは背景になる金色のプラ板と透過液晶を組み合わせることでこのルックを実現している。この透過液晶とブループラネットの拡散板を組み合わせると干渉縞が生じるのだ。Etsyの部品でもこれらは専用のYDRバージョンを用いるよう説明されている。

他の問題。LEDを点灯させると拡散板に掘られた筋が画面端に現れる。幸いなことに非点灯時の見え方は無改造時と変わらない。ブループラネット腕時計から背景の紙は得られない。写真用紙、光沢紙、画用紙、工作紙、最悪コピー用紙でも用が足りる。これらを適切なサイズにカットして使おう。単に好みで選べばよい。根本として、LEDの暗さはどうにもならない。Etsyの専用品のような均一な光にはならないし、ELバックライトやG-SHOCKのような明るさは得られない。要するに過度な期待はしないでくださいということ。それがどうしても嫌なら、基板上のLEDや回路素子を交換する改造に手をだす時だ。

金色背景の液晶を搭載したモデルではどうすることもできないのか。手がないわけではない。0.5〜0.75mmの透明プラ板を用意し、金色の背景板と同じサイズに切る。400番程度の紙やすりで表面を荒らして、背景板と透過液晶の間に挟む。改造者の腕にも依るが、品質は低い。明るさの均一さは比べものにならないほど悪い。非点灯時にもやすりの目が見える。それでも、うまく作れば秒の表示まで支障なく見えるようにはなる。何度かトライすればいい具合のものが一つくらいはできる、かもしれない。

余談。誤って風防の印刷を傷つけてしまった場合、黒の印刷面であれば顔料インクのペンでタッチアップできる。たとえば筆ペンや美術用のマーカのような。間違ってもアルコールマーカを使ってはならない。余計に印刷を溶かしてしまう。

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